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浮気相手に慰謝料請求したい!請求方法などを解説

自分の配偶者が浮気していたことが発覚した場合,配偶者を奪った浮気相手に慰謝料を請求したいと思うでしょう。

このページでは,配偶者の浮気相手に慰謝料請求をする方法や慰謝料請求をするうえで問題となるポイントをご説明いたします。

なお,自分の配偶者でも婚約者でもない「単なる恋人」が,他の女性(または男性)と浮気したとしても,慰謝料請求はできませんので,ご注意ください。慰謝料請求ができるのは,結婚していることが前提になります。

 

 

1.浮気相手へ慰謝料請求する法的根拠

浮気相手への慰謝料請求の法的根拠は,不法行為に基づく損害賠償請求(民法709条)として慰謝料請求をすることになります。そのため,①他人の権利利益を侵害したこと,②故意又は過失,③損害の発生,④因果関係が認められる必要があります。

1.事例

X(24歳,女性)は,Y(28歳,男性)と結婚し婚姻生活を営んでいたが,2020年10月に入って,Yが仕事と偽ってZ(29歳,女性)と落ち合い,肉体関係に及んでいることを知った。XはYと離婚することにし,Zにも慰謝料を請求したいと考えている。

2.他人の権利利益を侵害したこと

Zが既婚者であるYと肉体関係を持つ(不貞行為)と,一般的にはXY家庭の夫婦関係が破綻し家庭の平穏が壊されることになります。最高裁判所の判例によれば,夫婦のそれぞれには「婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的…利益」があるため,不貞行為はこれを侵害する行為であるといえます。
もっとも,判例上,性格の相違などで既に夫婦関係が破綻していた場合には,既に維持されるべき「婚姻共同生活の平和」が存在しないため,不貞行為がされたとしても権利侵害は認められません。
この場合,不貞行為よりも前に夫婦関係が破綻していたということが重要で,これを判断するために重要なのが別居の有無です。例えば,XとYが別居していた場合,いつ別居したのか,なぜ別居したのかが問題になり,YがZと不貞行為に及んだ後に別居した場合や,別居理由がYの単身赴任のためである場合には,ZがYと不貞行為に及んだ時点でXYの夫婦関係は破綻していなかったと認められ,なお権利侵害が認められることになります。

3.故意又は過失

慰謝料を請求するためには,相手の故意又は過失が必要です。
Zが、Yが既婚者であると知って肉体関係に及んだ場合や,結婚指輪などでYが既婚者だと気付けたのに気付かずに肉体関係に及んだ場合に認められます。
Zが,Yは既婚者だと知っていたものの,Yの「Xとの夫婦関係は既に破綻している」との言葉を信じた場合はどうでしょうか。この場合,単にYの言葉を信じただけであれば,漫然とYの言葉を信じたとして過失が認められるのが一般的です。
もっとも,Yが「自分は独身者だ」と嘘をついていた場合や,Zが既婚者だと気付きにくい状況でYが隠していた場合には,故意・過失が否定され,むしろZからYに対して貞操権侵害を理由とする慰謝料請求がなされる可能性があるため注意が必要です。
なお,YがZを強姦した場合や脅迫していた場合など自由意思を奪っていれば当然故意・過失が否定されます。

4.損害・因果関係

損害額(慰謝料額)は事案によって異なりますが,有責配偶者への慰謝料請求と同様で,離婚するか否か,浮気の頻度・期間等を考慮して算定します。また,その損害は夫婦関係が破綻したことについての損害(精神的苦痛)であり,離婚したこと自体についての損害(精神的苦痛)ではありませんので注意が必要です。
また,不貞行為から損害が生ずることが社会通念上相当といえる必要があり,あまりに突飛な損害は因果関係を否定される場合があることにも注意が必要です。

2.慰謝料だけじゃなくて求償権の放棄にも注意!

浮気は一人でできるものではないため,法的には共同不法行為(民法719条1項前段)になり,有責配偶者(Y)と浮気の相手方(Z)は,Xに対する慰謝料支払義務を連帯して負うことになります(法的には不真正連帯債務と解されています。)。
YとZが連帯関係にあると問題になりうるのが求償権の問題です。

1.そもそも連帯債務と求償権とは?

複数の債務者が債権者に対して連帯して支払い義務を負う場合,債権者は債務者の一人に対して全額の支払い請求をすることができます。もっとも,全額の支払いをした債務者の一人は,支払いをしていない他の債務者に対して,各々が負担すべき分のお金を自分に払えと請求できるのです。これが償いを求める権利,求償権になります。
例えば,AとBがCに対して1,000万円の支払い義務を1:1の負担割合で連帯して負っている場合,CはBに全額の1,000万円の支払いを請求することができ,支払ったBはAに対して負担すべき1/2の500万円の求償を求めることができるのです。

2.浮気相手と示談する場合は求償権放棄の約束を取り付けましょう

浮気相手に対する慰謝料請求の問題へ戻りましょう。上の事例で,次のような事実があったとします。

XとYは話し合った結果,夫婦関係の再構築を選択し,離婚しなかった。XはZに対して100万円の慰謝料を請求した。なお,今回の不貞行為について,YとZの責任は1:1で等しかった。

Zが請求に応じて,100万円をXに支払ったとしましょう。YとZの責任は半々なので,本来Zが払うべき金額は50万円で,Yが負担すべきだった50万円はYに求償できるということになります。
XとYが離婚しなかった場合,共同生活を送る以上事実上家計は一緒であることが多いでしょう。ZがYに50万円を求償した場合,XとYの家計から支払われるので,Xは実質50万円しか慰謝料として得ることができなかったということになりかねません。
このような事態を防ぐために,示談交渉の際に示談書に求償権放棄を定める条項を追加することが多くなっています。

3.浮気相手への慰謝料の相場と注意点

1.浮気相手への慰謝料の相場

慰謝料の相場は浮気をした配偶者に対する相場と同様で,概ね以下のようになります。

離婚しない場合 数十万円~100万円
離婚する場合 100万円~300万円

もっとも,これは訴訟に発展し裁判所が判決で下した金額であり,当事者同士の交渉における相場ではありません。弊所弁護士に依頼していただき,相手方との交渉を行った場合には,相場より変動する場合もございますのであらかじめお問い合わせください

2.一方から十分な慰謝料を受け取っている場合には他方から受け取ることはできません

上で説明いたしました通り,浮気は共同不法行為と考えられています。つまり,浮気した配偶者(Y)と浮気相手(Z)のそれぞれに慰謝料を支払う義務が生じるわけ(2つの慰謝料支払い義務)ではなく,あくまでYとZの二人組に慰謝料を支払う義務が生じる(1つの慰謝料支払い義務)のです。
例えばXとYが離婚し,Xの精神的苦痛に見合った額が200万円だったとします。YがXに対して示談金と称して200万円を支払っていた場合,Zにさらに慰謝料として200万円を請求することはできないのです。

4.浮気相手との交渉・慰謝料請求は慰謝料請求を多く取り扱う大阪市・難波(なんば)・堺市の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

ここまで浮気相手に対する慰謝料請求の方法・注意点について解説させていただきました。浮気の慰謝料請求をする場合には,法的に難しい部分もあることがお分かりいただけたと思います。
弊所は数多くの慰謝料請求・被請求事件を取り扱い,解決実績を積み上げてまいりました。浮気相手への慰謝料請求をお考えの方,お困りの方は大阪市・難波(なんば)・堺市の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

このコラムの監修者

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