既婚者に独身だとだまされて(既婚者であることを隠されて)性的関係をもった場合の,貞操権侵害の慰謝料の相場はいくらですか? |大阪難波・堺の離婚慰謝料請求弁護士

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既婚者に独身だとだまされて(既婚者であることを隠されて)性的関係をもった場合の,貞操権侵害の慰謝料の相場はいくらですか?

男性の「私は独身だ」という言葉を信じて交際し、肉体関係に及んだけど実は男性は既婚者だった…。このようなケースでは女性が男性に対して貞操権侵害を理由として慰謝料請求ができる場合があります。

では、貞操権侵害の場合の慰謝料の相場はいくらくらいなのでしょうか。実際の裁判例と共にご説明させていただきます。

 

1.貞操権侵害の慰謝料の相場はいくら?

貞操権侵害の慰謝料についてのいくつかの裁判例をまとめると,以下の表のようになります。
ただし,貞操権侵害の慰謝料請求は,まだまだ裁判例の蓄積が多い状態とは言えません。
したがって,裁判官の価値観や考え方次第で,金額が大きく異なることもあります。

また,貞操権侵害の慰謝料請求は,交渉からスタートすることになります。
弊所弁護士に依頼していただき、相手方との交渉を行い,下記の裁判例以上の慰謝料額をもらえたケースもありますので,まずはご相談ください。

事情 慰謝料額 備考
数回肉体関係に及んだケース 数十万円程度 33万円や40万円とする裁判例があります。
数回肉体関係に及び、女性が妊娠中絶したケース 60万円 交際期間が3年に及んだ場合に80万円とした裁判例があります。
女性が妊娠流産してしまったケース 90万円
女性を妊娠させ、出産したものの、その子を認知しないという不誠実な対応をしたケース 220万円
男性が女性に結婚を強く望む言動を繰り返してこれを信じさせ、寿退社を止めなかったケース 110万円
女性が他の男性からプロポーズを受けているのを知って、結婚するつもりがあるかのように見せてそのプロポーズを断らせたが、具体的に結婚するような言動はせず、その後一方的に別れを告げ、女性からの追及に対して逆に損害賠償請求するという態度を見せたケース 120万円
女性を2度も妊娠中絶させ、自身が代表を務める会社の事業を手伝わせた挙句、3度目の妊娠を知るや連絡を一方的に絶ち、女性からの認知請求すら取り合わなかったケース 550万円 いわば男性が極めて女性を都合のいいように扱っていた特殊なケースです。

 

貞操権侵害の慰謝料請求で数回肉体関係に及んだケースの裁判例

・東京地判平成26年12月16日
【事案】XとYは婚活パーティーで出会い、Yから交際を申し込むことで交際を開始した。この婚活パーティーは、Webサイトで参加者を募っており、同サイトには既婚者の参加を禁止し、既婚者が参加した場合には損害賠償を請求する旨の注意事項が記載されていた。XYは2か月半にわたり交際し、複数の性交渉をした。交際終了後、Xが弁護士に相談した際に、Yが妻子持ちであることが発覚した。

【判示】YはXと交際を前提として性交渉していないと主張するが、XとYが結婚を意識したパーティーで出会っていることからすると、交際を前提として性交渉に臨んだと考えることが自然であり、Yの供述は信用できない。Yは、既婚者であるのに既婚者の参加が禁止されているパーティーに参加し、Xと食事をした際に、結婚したことがない、子供もいないなど虚偽を告げて未婚者であるように装い、結婚したら小遣い制でいいなどとXにYとの結婚を意識させる発言をし、付き合ってほしいと述べて交際を申し込んでいることに照らすと、Yは結婚を前提とした交際の申し込みをしたと評価できる。そして、Xはこれを受けてYとの性交渉を伴う交際をしているから、Yを結婚前提の交際相手であると考えて性交を伴う交際をしたといえる。そして、Yが既に退職した会社の名刺を原告に渡していることに照らすと、Yは自身の性的欲求を満たすことのみを目的として本件交際に及んだといえ、Xの性的自由を違法に侵害したといえる。
そして、上記事実に加え、YはXに交際終了まで既婚者であることを話さず、Xが弁護士に相談して初めてYが既婚者であることが判明したものであり、XYの交際はYが既婚者であることが分かったことによって終了したものではないことに照らすと、Xの精神的苦痛に対する慰謝料としては30万円と認めるのが相当である。

貞操権侵害の慰謝料請求で女性が妊娠中絶・流産していた裁判例

・東京地判平成26年12月16日
【事案】Xは、アルバイトをしていた飲食店にYが客として来店したことをきっかけとして肉体関係を含む交際を始めた。XYの交際は3年以上にわたって継続し、その間に二人の交際状況をお互い記録するノートを作っていた。そのノートには、近い将来Yを両親に紹介したいこと、苗字をYと同じにしたいと思っていること、Yから求められてキスをしたことなどのXの記載があった。XとYはYの希望もあって避妊具を使用せずに性交渉をしていたところ、Xの妊娠が発覚し、YがXと共に同意書に署名押印し、中絶することになった。

【判示】XがノートにYとの婚姻を望んでいることを記載したり、Yに対してずっと一緒にいたいという気持ちを伝えたりしていた。これに対して、Yは、Xと結婚できないことを認識しながら、Xに対し、妻子がいることを隠すのみならず、積極的に独身であると虚偽の説明をしたうえで、性的関係を伴う交際を3年以上継続し、その間一緒に旅行したり、指輪等をプレゼントしたりするとともに、ノートにXと一緒にいることを望んでいるかのような記載をしたり、Xが他の男性と親しくすることを止めるようなメールをXに送ったりしていた。このような経緯に照らすと、YがXを単なる性的快楽の対象として利用していたとまでは言えないまでも、このような交際を継続したことはXの信頼を裏切るものであり、X自身軽率な面があったことを考慮しても、単なる道義的責任にとどまらず、Xの人格権ないし貞操権を侵害する行為として不法行為を構成するというべきであり、Xの被った精神的苦痛に対する慰謝料としては80万円が相当である。

2.貞操権侵害の慰謝料を増額・減額する事情

 

事情 備考
女性の妊娠・中絶 中絶は,女性の肉体・精神に思い負担を負わせるため増額事情となります。
また,出産した場合も同様です。

妊娠中絶・妊娠出産の回数が多いほど損害額は増える可能性があります。

男性側の不誠実な対応 認知しなかった 自身の子であるのに認知をしない場合,不誠実な対応と評価されます。
誠実な説明がなく、一方的に連絡を絶った 不誠実な対応と評価されます。
女性からの連絡に攻撃的な内容で返答すること 女性に非がないのに、攻撃的な内容で返答することは増額の事情として働きます。
結婚できると信じて退職しようとした場合の対応 ①退職を止めようとしない、②退職を許容すること、③退職を勧めることのいずれも増額の事情として働きます。①<②<③の順で増額の程度が重くなると思われます。
他の男性からのプロポーズを妨害すること 既婚者であることを隠して自身と結婚できないことが明らかなのに,他の男性との結婚の機械を奪う行為で増額の理由になります。
女性に嘘のプロフィールを伝えること 女性に好かれやすいような高ステータスの職業と偽ったり、女性に見つからないように嘘の居場所・住所を言ったり、対象女性から好まれやすい年齢と偽ることは増額の事情として働きます。
既婚者であることを告げなかったこと 男性が既婚者であることを交際期間中又は関係終了までに女性に自ら告げなかった場合、増額の事情として働きます。
女性を性的対象として考えていない態度 上記の不誠実な対応を基礎づける事情から考えて判断します。
減額する事情 交際期間 概ね数か月以内など、交際期間が短い場合には減額の事情として働きます。
交際・婚約・性交渉をしていない 交際関係にある・ないという事情は婚約していたか、交際期間中の言動、性交渉の回数・場所、男性側の誠実性などの事情によって大きく評価が異なります。ケースバイケースの判断となりますので、ぜひご相談ください。
男性が既婚者であることを交際期間中又は関係終了までに告げ、女性がなお関係継続を希望したこと 貞操権侵害が認められるポイントが「男性が既婚者であることを隠した〔独身者と嘘をついた〕」ことにあるため、既婚者であることを女性に告げた事情はそもそも貞操権侵害が認められなくなるか、大きな減額につながる事情です。
もっとも、男性が「妻との婚姻関係が悪化していて、離婚する予定である」といって、女性に結婚の期待を抱かせた場合には大きな減額に繋がらないでしょう。

 

3.貞操権侵害の慰謝料を増額する方向にも、減額する方向にも働く事情

事情 どう影響するか
交際期間 交際期間が長い(概ね1年以上)のであれば増額へ、短いのであれば減額へ働きます。
男女が知り合った経緯 例えば、結婚相談所は登録するだけで高額な費用が必要になり、お互いが結婚に強い関心を持っていることが示されているといえます。
他方、街コン・出会い系サイト等では、規約上既婚者を禁止していない場合もあり、そもそも不法行為責任が成立しないこともあるため、事案によります。
交際中の男性側の態度 女性にプレゼントしている、食事を奢っている、旅行に一緒に行っているなどの事情がある場合には、女性を単に性的欲求を満たす存在とは見ておらず、減額の方向に働く可能性があります。
もっとも、このような真摯な態度を見せていても、婚約指輪を贈る、二人で住む家を買う・借りるなど結婚を期待させる内容の場合には、逆に増額方向に働くこともありえるので注意が必要です。
既婚者であることを告白した時期 既婚者であると告白した時期が早ければ早いほど減額へ、遅ければ遅いほど増額に働きます。

4.男性に貞操権侵害の慰謝料請求するための証拠

貞操権侵害の慰謝料請求をするためには証拠が欠かせません

慰謝料は様々な事情を考慮して算定します。そして、慰謝料について実際に相手方と交渉し、あるいは相手方に対して裁判を提起する場合には、慰謝料の算定を基礎づける事情について証拠が必要です。
特に、女性が「男性が既婚者と知らなかった〔独身だと思っていた〕」という事情は内心の問題なので、男性側からの「既婚だと伝えている」「自分が独身であるといった覚えはない」という反論により言った・言わないの水掛け論になりがちです。万が一「既婚者であることを知っていた」との男性側の主張が通ってしまった場合、男性に対する慰謝料請求が認められないだけでなく、男性の妻から不貞行為を理由とする慰謝料請求をされる可能性があるので、絶対に証拠を確保しておきましょう。
ご相談の際には、次のような証拠をプリントアウトするなどしてお持ちください。

貞操権侵害の慰謝料額を基礎づける証拠の一例

男性が結婚する意思なく交際した証拠 ・出会った婚活アプリ(Pairs、Withなど)・サイトでのやり取り、男性のプロフィール等のスクリーンショット
・結婚を前提に交際していた(男性が結婚をほのめかした)ことがわかるSNS(LINE、Messengerなど)・メール、録音データ
男性が「自分は独身者だ」「妻とは離婚するつもりだ」と嘘をついていたSNS・メール、録音データ
性交渉があったことを示す証拠 男性と利用したホテルのレシート、利用明細
損害の大きさを証明する証拠 ・妊娠・堕胎したことがわかる診断書などの書類
・その他男性が不誠実な対応をしたことがわかるSNS・メール、録音データ

5.貞操権侵害の慰謝料請求を多く取り扱う大阪市・難波(なんば)・堺市の弁護士法人法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

ここまでご覧になってわかる通り、慰謝料の算定は非常に複雑でどういった事実をプッシュすれば慰謝料の額を上げることができるのかなかなかわかりにくいものです。専門とする弁護士に依頼して妥当な慰謝料を引き出しましょう。
貞操権侵害についてのご相談は、慰謝料事件を多く取り扱う大阪市・難波(なんば)・堺市の法律事務所ロイヤーズ・ハイにご相談ください。

このコラムの監修者

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